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ご遺体用冷蔵庫の選び方ガイド
失敗しないための7つのポイント

安置施設・式場向けご遺体用冷蔵庫の選定基準を、搬入経路・搬送動線まで含めて解説します。

ご遺体用冷蔵庫 縦入れタイプ

結論:冷蔵庫選びは「スペック」より「搬入経路と搬送動線」で決まります。

ご遺体用冷蔵庫選びで失敗しないための最も重要なポイントは、冷蔵庫本体のスペックだけでなく、搬入経路や搬送動線まで含めて検討することです。多くの導入検討では「何体安置できるか」「電源は何Vか」といった仕様面から入りがちですが、実際に導入後のトラブルや想定外の追加費用の多くは、搬入経路の見落としや、棺の出し入れにかかる人手・労力への配慮不足から生まれています。

このガイドでは、施設の規模・運用スタイル・設置環境という3つの軸で選定基準を整理したうえで、他社の解説記事ではあまり触れられない「搬送動線の設計」まで含めた選び方を解説します。

1個別型と部屋型、どちらを選ぶべきか

ご遺族の面会にも配慮しながら個別に安置したい施設には、個別型(庫)タイプをおすすめします。パネルを組み合わせた冷蔵ルームに安置ラックで複数体を収納する「部屋型」は、面会には対応せず、多数のご遺体を一括して安置する大規模施設向けの選択肢です。INPEACEでは部屋型は現状取り扱っておりませんが、ご要望があれば対応可能な他社をご紹介することもできます。まずは、面会の可否・安置体数・スペースの3点から、自施設に必要なのはどちらのタイプかを整理することから始めてください。

ご遺体用冷蔵庫 縦入れタイプ
縦入れタイプ
ご遺体用冷蔵庫 横入れタイプ
横入れタイプ

2電源(100V/200V)の選び方

すでに三相200V(動力)の配線がある施設であれば200Vを、まだない施設であれば100Vをおすすめします。200Vの方が電気代を抑えられますが、配線を新たに引き込む工事の手間とコストがかかるためです。三相200V仕様を選ぶ場合は、冷凍機用の200V回路に加えて、庫内灯・殺菌灯・オゾン発生装置用の単相100V回路も別途必要になるため、2種類のコンセントを用意しなければなりません。電気工事の対応範囲はコンセントまで(二次側のみ)となるため、電源の引き込み(一次側)は施設側で電気工事業者に依頼しておく必要があります。

3排熱・排水の要件

冷凍機の上部には最低300〜500mm程度の空間を確保してください。このスペースが不足すると放熱がうまくできず熱がこもるだけでなく、設置作業や万が一の故障時のメンテナンス作業ができなくなります。スペース不足の現場では、修理のたびに冷凍ユニットを取り外したり冷蔵庫自体を移動させたりする追加作業が発生し、結果的に修理・メンテナンス費用が高額になることがあります。

排水は冷蔵庫底部の50mm径排水口が基本で、排水設備のない施設では強制蒸発ドレンパン(オプション)で対応できます。ただし強制蒸発ドレンパンは、冷凍機から出るドレン水(結露水)程度の少量向けの仕組みで、庫内清掃時のような大量の排水には対応できません。排水設備のない施設では、庫内清掃の際に底部の排水口からホースを外部の排水溝まで伸ばして排水する運用になります。

環境温度は5℃〜43℃の範囲に対応していますが、これは冷凍機メーカーの保証範囲です。43℃を超えると冷凍機がオーバーブロー(過負荷)を起こし、庫内を冷やせなくなります。43℃に達していない場合でも、32℃を超えるあたりから凝縮器がオーバーヒートしやすくなり故障リスクが高まるため、換気扇やエアコンを併設し32℃以下を保てる場所を選ぶことをおすすめします。

天井 ご遺体用冷蔵庫 本体 冷凍機 300〜500mm 以上の空間
冷凍機の上部には天井まで最低300〜500mm程度の空間を確保してください
横置きタイプの例
水色の部分(キャスター・アジャスターを避けた範囲)の内側に排水口を立ち上げてください(排水設備がない場合は強制蒸発ドレンパンで対応)

4搬入経路の確認ポイント

ご遺体用冷蔵庫は大型の設備のため、設置場所そのものより先に「搬入経路を通せるか」で導入の可否が決まることがあります。実際の現地調査・搬入では、以下の確認が欠かせません。

  • 間口の高さ:冷蔵庫本体より間口が低い場合でも、冷凍ユニットを取り外した状態で搬入すれば、実際の本体高さ−300mmまで対応できます。ただしその場合は搬入後に部屋の中でユニットを取り付ける作業が発生するため、冷蔵庫の全高+300mm以上の天井高を確保しておく必要があります。
  • 間口の幅と通路の曲がり角:廊下の途中にある部屋への搬入で、90度曲がる箇所を通せるか不安なケースもあります。こうした場合は、冷蔵庫と同じ大きさに切った段ボールを実際に運んで曲がれるかを事前に検証することで、リスクを潰すことができます。
  • 段差:5cm程度までの段差であれば、冷蔵庫に標準搭載のキャスターと鉄板を使ったスロープで対応可能です。1m前後の大きな段差(トレーラーハウスなど高床の設置場所)がある場合は、トラックを横付けし、トラックのリフターで高さを合わせて搬入する対応も可能です。

搬入経路の確認は、間口の高さ・幅・段差・天井高(ユニット取り付けスペース)の4点をセットで現地調査することが、後からの追加費用を防ぐ最も確実な方法です。

5結露対策

扉の開口部の淵には結露防止用の特殊ヒーターを標準搭載しており、扉まわりが結露でびしょびしょになりにくく、カビの発生も抑えられます。ただし扉を開けっぱなしにすると大量の結露が発生してしまうため、面会や搬出入の際も扉の開放時間はできるだけ短くすることをおすすめします。

6搬送動線の設計 — 電動棺リフターとの組み合わせで属人化を防ぐ

INPEACE独自の視点

冷蔵庫選びで見落とされがちなのが、「棺をどうやって冷蔵庫に出し入れするか」という搬送動線の設計です。

電動棺リフターがない場合、棺の出し入れには2人以上のスタッフが必要になります。人手が足りず他の施設からスタッフを呼ぶことになれば、そのたびに移動・調整の時間がかかり業務効率を落とします。さらに手作業での出し入れは、冷蔵庫の設置位置やご遺体の重さによっては腰や腕に大きな負担がかかり、労災リスクにもつながります。

電動棺リフター「シルフィーリフト」があれば、ボタン一つの操作で1人でも安全に出し入れができ、こうした負担とリスクをほぼゼロにできます。メモリーリフト機能により高さを最大4か所まで記憶できるため、自社製だけでなく他社製の冷蔵庫との高さ合わせにも対応します。そのため、すでに他社の冷蔵庫を導入済みで、リフターだけを後から追加したいという施設にもご利用いただけます。油圧の足踏み式リフターから電動式への買い替えニーズも多く、冷蔵庫単体では解決できない「搬送動線」まで含めて検討することが、失敗しない冷蔵庫選びの最重要ポイントです。

7補助金・リースを使った導入コストの抑え方

導入費用の準備方法には、一括購入・リース/割賦・補助金の3つがあります。実際の商談では、リース・割賦を選ばれるお客様は全体の1割に満たず、多くの施設が一括購入または補助金の活用で導入されています。初期費用を抑えたい場合、リースという選択肢もありますが、まずは中小企業省力化投資補助金(一般型、補助率1/2・小規模事業者は2/3、上限750万円〜1億円)など公的な補助金の活用をご検討いただくことをおすすめします。

参考として、2体用冷蔵庫+電動棺リフター「シルフィーリフト ソロ」+基本オプション+配送設置費を含めた総額の目安は約353万円(税込)、リース(7年84回払い)を利用した場合は月々約5万円からとなります。

シルフィーリフトの補助金活用について詳しく見る >
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